日々の街頭演説より ④地域防災・広域防災と原発問題

日々の街頭演説より


日々の街頭演説より 地域防災・広域防災と原発問題

 私が松ヶ崎消防分団に入れていただいて、早いもので10年になります。その間、ここ左京区も台風・集中豪雨など幾度かの大きな災害を経験いたしました。

 そもそも私が地域防災の重要性を認識したのは阪神大震災の時でした。当時私は中学生で広島に住んでおり、自身が被災したわけではありませんでしたが、連日ニュースで流れる映像と、日本通運の社員として働いておりました父から聞いた神戸の被害は、私の心に深く刻まれました。

 阪神大震災で救助された人の実に9割が、消防や自衛隊といった公の力ではなく、地域の方々によって助け出されたということ。これが、私が大人になったら地域の消防団に入る大きな動機となりました。

 地震や台風では同時多発的に災害が発生するので、その程度が激しいものであった場合には交通が寸断され、そもそも現場に消防や自衛隊が救助に行けないということもあります。その場合は地域住民自らの力で助け合うしかないのです。各地域の実情に合わせたより実践的な防災訓練を行い、「地域の防災力」を高めていく必要があると思います。

 昨年の秋、京都に大きな被害をもたらした台風21号はまだ皆さんの記憶にも新しいでしょう。左京区でも各所で倒木や土砂崩れが発生し、懸命の復旧作業が行われました。屋根瓦が落ちた、壁が倒れたなど住宅への被害も多数発生いたしましたので、消防に非常に多くの要請が出され、市消防局は勿論のこと、消防分団もその対応に追われました。

 決められた指示系統を守りつつ、現場から次々と上がる要請にどう応えていくべきか。緊急時に矢継ぎ早に届く被害情報に対して適切な優先順位をつけることは非常に難しいですが、常日頃から京都市と地域住民との双方向の情報交換をより緊密なものにしていくことで、ある程度解決できる問題ではないかと思います。

 地域防災には一つ一つの経験の積み重ねと、地域内での情報の共有が欠かせません。どこに誰が住んでいて、その方がどういう方なのか。地域の自治会なども巻き込んで、より具体的な提案を京都市に対して続けていければと考えております。

 京都府全域に係るような広域防災について、私が府議会議員をさせていただいておりましたとき、東日本大震災のあとで世間の関心が非常に高く、京都府・京都市ともに積極的でありましたので、実りのある議論ができ、充実した防災計画が策定されました。特に防災マップの普及などソフト面での整備は格段に進めることができました。

 ただそのなかで、私個人として、心残りであったこともいくつかございました。日本海側に立地する原発の問題もそのなかの一つです。

 「原発銀座」と呼ばれる地域のことを皆さんご存知でしょうか。京都の北、若狭湾には原発がズラリと並んでおり、現在も稼働中です。具体的に名前を挙げますと、大飯3・4号機と高浜3・4号機を関西電力が動かしています。

 もしこの4機のうち1機でも福島のような事故を起こしたら、京都市はどうなってしまうのか。わずか50kmしか離れていないのです。避難は勿論のこと、最悪の場合は京都の町を捨てなくてはならないかもしれません。

 昨年、私の所属する立憲民主党は野党3党と共同で「原発ゼロ基本法案」を提出いたしました。

 国が原発を速やかに停止・廃炉させるという基本理念のもと、原発に代わる再生エネルギーを確保し、併せて原発立地地域の雇用維持を支援しようというものですが、残念ながら自民党が応じないためほとんど審議されておりません。

 事故のリスクを適正に見積れば、これだけ自然災害の多い日本で原発を動かす合理性は全くありません。

 福島の事故を、そしてその後の除染作業・廃炉作業にかかる途方もないコストと地域住民の苦しみを、真正面から受け止めたならば、全ての原発は止めなくてはなりません。政治がその強い意思を示すことが重要です。

 国が率先して原発を止め、また京都市が関西電力に対してもっと強く原発停止を迫るように、訴えを続けてまいります。